【コンタクトレンズについてのアドバイス】
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- 《初めてコンタクトを作られる方へ》
あなたの貴重なお時間を無駄にしないために、検査、診察に先立って目を通しておいて頂けませんか?
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- レンズの種類
コンタクトには素材で分類して3種類があります。
ハ−ドコンタクトレンズ
ソフトコンタクトレンズ
使い捨てコンタクトレンズ-
コンタクトレンズをお選びになる時に、すでに心に決めてあるレンズがありましたか。もしもいらっしゃるまでにレンズのご希望がない場合は、経済性と眼への安全性を考えますとハ−ドコンタクトレンズの選択を優先した方がよろしいのです。
しかし、ハ−ドコンタクトレンズをつけられる方は半数以下で、ソフトコンタクトレンズになられる方が6割以上です。そこで、お時間が許せばハ−ドコンタクトレンズ、ソフトコンタクトレンズを順番にご自分の眼でお試し頂くのが安全性と経済性加味したうえで、あなたの目にと最もよろしいと思います。
勿論眼の事情によっては眼とレンズの相性というものがありますので、あなたの眼がレンズの種類を最終的に決める事になります。
コンタクトレンズは、眼科専門医が真剣になってやっと安全に処方できます
コンタクトレンズの選択は、乱視、生活パターン、涙の量、そして結膜炎の状態等を考慮し、それぞれの患者さんによって、全て異なったアドバイスが必要です。
1000人の目は、両眼で2000種類の性質があります。決してスーパーマーケットでサンダルを買うような気持ちで購入しないでください。とくにコンタクトレンズの量販店での購入は、コンタクトレンズによる事故は自分の責任において受けるという事になりかねません。
通常の角膜は80年間は持つのですが、不適切なコンタクトレンズの選択と指導により、30歳の方の角膜が90歳の方の角膜よりも老化してしまうことが希ではないのです。
しかもこの角膜の老化(内皮細胞障害)は、元に戻ることも治療もできないのです。
だから私達は真剣です。万が一のことが起こらないように、危機感を持って処方します。初めての方ほど、御指導の意味が大きいので、お時間をかけて丁寧にご説明します。これが私達の自負です。
メガネは大切なスペアータイヤ
ところであなたは、メガネをお持ちですか?
車をお使いの方は、スペアータイヤが必要なわけはおわかりですね。 コンタクトレンズを使う上で、メガネの役目はスペアータイヤ以上に大切なのです。
今日コンタクトレンズはメガネにかわる性能を持つようになりました。しかし夜眠るまでコンタクトレンズをしていると、眼は伸び伸びと呼吸することができず、傷を治す暇も与えられないことになります。すると長い間の間には、角膜の透明性を守るために必要な角膜の内側の細胞(内皮細胞)が死んで数が減っていきます。
また結膜炎になった時にコンタクトレンズがあると、涙によって目の表面をすすぐ機能が妨げられます。
ごみによって眼に傷がついた時に、レンズをはずす事だけで眼に治る時間を与える事ができます。(角膜の表面の細胞は、眼科の指導で適切に処置されると1時間で0.2mmの早さで傷を埋めてくれる力を持っています)
ですから、メガネをお持ちでない場合、またはメガネが合わない場合はこちらの方で処方させて頂き、作成して頂く方があなたの眼の安全につながります。どうぞご用命ください。
眼科の処方箋があると、良心的なメガネ屋さんは割引きで作って下さいます。眼の安全のためにも、どうぞコンタクトレンズと同様な視力を用意できる適切なメガネをご準備ください。
使い捨てレンズのご説明
『シークエンス』レンズは、ボシュロム社で開発されたタイプのディスポーザブルレンズ、(1回限りレンズ)です。これは厚生省の厳格な決定により、1週間はずさずに使い、はずした時には再装用できないという方式を前提に処方されます。
『メダリスト』は2週間使用後に捨てるタイプのレンズです。これは毎日夜寝るときに外す事ができるために、翌朝の目の乾燥感に困ることはありません。またレンズを洗うことができるので、快適な使用ができます。
これらの使い捨てレンズは、毎週新しいレンズを眼にいれる事になりますので、高度近視の方などのように長時間コンタクトレンズを必要とする方や、レンズをなくしやすい方には、朗報となります。
価格の問題は、装用方法や使用時間、そしてケアの問題を考えた上で、ご考慮いただく方がよいでしょう。ただ、学生さんにはあまりお勧めしておりません。(レンズとしたら、かなり上等な部類になるからです。)
6週間分、13週間分、又は1年間などと、レンズによって様々な購入方法があります。レンズ度数も交換が容易ですし、向いてないとわかった場合は、同じボシュロム社の他のレンズへの乗り換えがしやすいシステムもあります。
ただし・・・・・・・・
あなたの眼の安全のために装用方法、装用期間をお守り下さい。
使用済みのレンズは当院で回収するよう厚生省により規定されております。次回診察時には必ずご持参下さい。
取扱説明書をよくお読み下さい。
・・・・・安全がなにより優先です。
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【目医者の独り言】
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- このように注意して処方し、安全なコンタクトレンズライフを御指導させて頂いていますが、たまにレンズの交換を遅らせてしまったり、メガネを使わなかったりして、角膜内皮障害を起こしている方を見受けます。(とくに以前からお使いの方にそのような例を見かけます。)
目は文句を言いません。だから、「いままで苦痛が無かったから」という事で安心してしまった方が危ない様な気がします。体の声に優しく耳を傾けて下さる方のほうが、健康に自身をもっているかたよりコンタクトライフはうまくいくようです。
わたしは?というと、実は私は身長が178cmなのに目が小さいのです。(解剖学的に言えば瞼の開きが小さいだけで目の大きさは大きいのですが)写真をとっても白目が写らないほど小さい。
するとコンタクトレンズが入らないのです。入れてみようとしても入りません。「良く皆さん上手に入れるものだ、」と感心しながら、毎日処方させていただいています。だから私は角膜内皮障害を起こさないのです。(コンタクトレンズを入れたくても入れられないのですから)一生使う角膜です。
皆様も安全を第一に考えられて、充分な注意をされてたうえで快適に見えるコンタクトレンズとのお付き合いをしてみませんか。
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